2016年2月21日日曜日

「捜査関係者への取材で分かりました。」

朝テレビをつけてて聞くたびにカチンと来る、この言葉。「取材」!?刑事から一方的に与えられるリークを、そのまま垂れ流すのが「取材」!?

捜査の初期段階で流れる情報で、被疑者がこう供述しているなんてものはたとえそれが事実だとしても刑事が前後の文脈を無視して一部を切り取ったものだし、「否認しています」なんてのも担当捜査官の評価に過ぎない。マスコミの報道と実際は全然違うというのが、多くの弁護士(と刑事や検事)の感覚だろう。

そういうリークをいち早くもらうために刑事の周りに常に張り付いているのだから、記者個人の感覚としては確かに「取材」の結果、得られた情報なのだろう。だけど受け手の側、テレビの視聴者としては「取材の結果」と言われたら、少なくとも報道機関の記者が自分できちんと調べた結果だという印象を受けるのではなかろうか?


よくよく聞いているとその後に「警察の発表によると」と紹介しているときもあるが、そちらはほとんど印象に残らない。意図的に公正な報道を投げ捨てているんじゃないかと勘ぐってしまう。本当に公正な報道を心掛けるつもりがあるのなら、ニュース紹介の冒頭は
「捜査関係者への取材で分かりました」ではなく、「大阪府警は次のように発表しました」としてほしい。

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